育児と美容ウニゴンブログ

薬剤師/INTJ/アラサー/21年生まれ育児中/不妊治療/第二子妊娠中/美容/読書

痴漢を捕まえた話(前編)

育児と美容ブログであるまじき投稿をしております、ウニゴンです。(美容の要素なかったよね?と突っ込むのはご遠慮ください)

 

 

タイトルのとおり、今日は随分前に自身が体験したことを記録します。何故にこのような突然な内容になったかというとTwitterで私刑的に痴漢が晒されているのを見て思い出したからです。ただそれだけです。

 

ということで、一応は育児と美容ブログではあるのですがジャンルを無視して、誰にも得のない投稿をお送りします。(利己的で草)

⚠うろ覚えでおかしなところもあるかもしれません。

 

 

被害当時は大学生

当時の私は大学3回生で、その日は午前中に講義、午後一番には有機化学の実習がありました。その実習は一回でも休むと単位が危うい出席必須のものであり、実験が苦手な私は重い足取りで電車に乗り込みました。

通学の電車は朝はいつも満員。東京ほどではないけれど、乗車率110%という感じです。

 

いつも乗り継ぎギリギリの時刻で乗る私は、その日も乗り継ぎに便利な電車先頭の壁際に身体の右側をもたれかからせて無心になり、目を瞑って最悪な通学時間をやり過ごしていました。

当時は学業そっちのけでバイトをかけもちして、彼氏とのデートを楽しみ、友達と覚えたてのお酒を飲みに行ったりなど不真面目にハードな生活をしており常に睡眠不足で電車で立ったままうたた寝するほどでした。

 

⚠今からすると信じられない脇の甘さです。というか人間として不出来さがすごいですね。黒歴史です。

 

存在を確認

暫くすると、身体の後方左側に何かが当たって違和感を覚えました。不規則に触れるか触れないか位だけれど、その部位に神経を集中させるとやっぱり確実に何かが当たっています。

 

ふと私は目を開けて後方を確認しました。

後方には、私と同じ年代の男性がいました。眼鏡をして小太りの冴えない学生風の人でした。

身長は勿論私より高いのですが、170ないくらいでそこまで背が高い人ではなかったので顔もよくわかりました。なによりかなり密着しているので少しの角度振り向くだけで人物が確認できる状態でした。

 

私は、その人物に見覚えがありました。

よくこの通学時間に一緒になる人で、なんとなくいつもこの男性に見られているなという意識があったのです。時には満員電車でもみくちゃにされて、隣り合わせになったりもありました。そして、過去に電車の揺れで私の胸を身体に密着させられそうになったことがあったなと思い出したのです。ただ、未遂ですし偶然かなとは思っていました。

 

私がそのような回想をしている間にも、何かが当たっているという現象は続きました。次第に当たっている圧も強くなり、私は徐々に自覚していきました。

「これ、痴漢されてる…?」

 

まさか私が?

少しだけ自覚的になったものの、確信は持てませんでした。自分が痴漢の対象になるなんて考えもしたことがなかったからです。

 

その時の私の格好は、

派手な花柄のトップスにベージュのチノパン、

高いヒールサンダル、

派手なショッキングピンクのトートバッグ、

そのトートバッグにエヴァンゲリオン人類補完計画の大きいキーホルダー、

前日に結膜炎になったため片目が眼帯、

ショートにくるくるパーマで髪の毛をムースでびしょ濡れ風にしている

当時流行った原宿系のメイク(チークが異様に濃い)

 

「少し変わった野暮ったい大学生」だと自認しておりました。

⚠よく彼氏いたよねって自分でも思います。

 

露出もしておらず、なんかこだわりがありそうな変な人ぽく見えている筈だったので困惑しました。

 

そこで、確信を得るために壁にもっとよりかかって寝たふりをしてみました。舟を漕いでいるかのように頭をカクカクさせてみせたのです。

 

瞬発力はある方です

私もその後方男性も降車する駅にもうすぐ着こうとした時でした。

これまでよりガツガツと左側の太ももやお尻に何かを当ててきます。確信的になったその瞬間、さらに私の股間に手が伸びてきて触られました。

「これは完全にアカンやつやん!」

アドレナリンが一気に放出した感じがありました。ドアが開く数秒前、気づくと私は股間に伸びた手を左手で咄嗟に掴んでいました。そして後方男性の顔を見ました。その男性は、目を見開いて明らかに動揺していました。

その男性(以後、加害者)は、何も言葉を発することなくドアが開くと同時にものすごい勢いで降車しました。加害者は体重がある人なので前にいた人達を簡単に押しのけて行きます。

その時のことは、スローモーションのように覚えています。後方にいた加害者の背中がいつの間にか私の前方にいて、今にもその場から立ち去ろうとしていたのです。

「痴漢は現行犯でしか捕まらない」ということが頭によぎり、脳内で警報が鳴ったような感覚でした。そして気づけば私は立ち去ろうとする加害者のTシャツを両手で掴んでいました!

 

牛かと思った

男性と喧嘩なんてしてことがありませんでした。想像を超える加害者の力・勢いに驚き、焦りました。

私の腕力では全く敵わず、Tシャツを両手で掴んでいるものの加害者は全力で逃げ出そうとして私は引きずられそうになりました。

しかし私とて逃すまいとした結果、加害者とまるで電車ごっこをしているような形で走っていました。こんなに全く笑えないごっこ遊びは初めてでした。

 

周りは一切見えていませんでしたが、異様な事態に驚かれたと思います。二人の人間が朝から混み合う電車のホーム内で全速力で電車ごっこをしながら走っているのですから。

 

電車ごっこを数メートルして、私は躊躇なく大声で叫んでいました。

「この人痴漢です!痴漢!痴漢!」

Tシャツが引きちぎれそうで、ミシミシしていました。私1人ではとても抑えきれず片目も眼帯なので転けて大怪我になりそうでかなり焦っていました。おまけに高いヒール。無理ゲーだ。勝てない。負けてしまう。

 

数メートル走ったところで、加害者はまだ諦めずエスカレーターを駆け上がり始めました。エスカレーターに乗ろうとした人を押しのける形で全速力疾走です。

 

その間も私は決してTシャツを離さず、叫び続けました。ヒールだけれどエスカレーターを一緒に全力で上り続けました。

 

「痴漢!痴漢!この人痴漢です!」語彙力が皆無ですが、この人、痴漢のワードだけをずっと叫んでいた記憶です。

 

すると、周囲もざわついてエスカレーターの終点の踊り場のようなところで、3人ほどの男性サラリーマンに加害者は取り押さえられました。

私も正気ではなくて、周囲のことが全然見れる状況ではなかったのですが、やっと加害者のTシャツを離すことができてほっとしました。

 

恐怖心が後から来た

エスカレーターの終点はもう駅員室で、直ぐに駅員さんが来てくれました。周囲にいた中年の女性に「大丈夫?」と話しかけられて、ようやく周りを見渡しました。騒ぎを速歩で横目で見ていく人、少し離れたところで立ち止まって見ている人色々でしたが、朝の通勤ラッシュなので人はどんどん過ぎ去っていきました。見渡した後、自分の身体が緊張して強張っていることに気づきました。

 

私は、その女性に「大丈夫です」と答えましたが、ただの二つ返事で全く心中は大丈夫ではありませんでした。異常事態ですから。

 

そしてその女性に「ズボンが汚れている」と指摘されて、ベージュのチノパンの左側を見ました。すると謎の液体で濡れて変色していました…アドレナリンドバドバだった私から、急に血の気が引いていく感じでした。

私はやっと「性被害にあったんだ…」と俯瞰し、そこで恐怖心が一気に押し寄せてきました。

 

かなり動揺した私にその女性は「電車を降りてからのことは見ていた。その前はわからないけれど…駅員室までなら一緒に行こうか?」と言ってくれました。

 

その時には駅員さんも加害者を取り押さえて、「大丈夫ですか?とりあえず駅員室に来てもらえますか?」と言いました。取り押さえてくれた男性サラリーマンたちは、「お前は何をしとるんだ!」みたいなことを加害者に言っていました。加害者は俯いて何も言いませんでした。

 

私は不安はあったものの、女性には「ありがとうございます。大丈夫です。」と言いました。女性は「そっか…私もこれから仕事があるから、ごめんね。でも、頑張ってね。しっかりね!」と言ってくれました。

 

そこからは私と駅員さんと、ロープみたいなもので繋がれた(うろ覚え。怖くてあまり見れなかったです)加害者は駅員室に向かいました。とにかく濡れている服が気持ち悪くて仕方ありませんでした。

そして、「実習に間に合わないかも…どうしよう…単位が…」と内心頭を抱えていました。

 

 

 

長くなったので、続きはまた今度にします。今日も読んでくださりありがとうございました。ではまた!

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